シリア:国際赤十字が共同声明を発表

シリアでの紛争開始から5年を機に、シリア赤新月社、国際赤十字・赤新月社連盟、と赤十字国際委員会は共同声明を発表しました。

全ての紛争当事者への要求

シリアでの紛争が始まってから5年が経ちました。現代最大の人道危機を引き起こしたこの紛争では、これまでに25万人以上が亡くなり、何百万人もが避難生活を送っています。これを機に私たち赤十字は、長期に続く政治的解決策を作り出すために全力を尽くすことを全ての紛争当事者に要求します。

私たちは、深い悲しみと、大変な苦難を耐えてきた全ての人びとへの賞賛をもってこの5周年を迎えます。逆境に直面しながらも並外れた不屈の精神とレジリエンスを示してきたシリアの人びとへの私たちの義務を再び断言します。より良い明日のために、そして子どもたちの将来のために奮闘する彼らを私たちは支援する決心を新たにします。

停戦はシリアの人々にとって念願だった平穏なひと時をもたらし、私たちはこの危機への政治的解決策を作り出すための全ての努力を歓迎します。シリアにいる1350万人以上もの人々は依然として人道支援を緊急に必要としており、そのうち500万人の子どもたちは紛争しか知らないという事実は変わりません。日常生活は恐怖と無常です。爆弾と迫撃砲が無差別に攻撃してきます。住宅、病院や学校は損傷されたり、完全に破壊されています。

660万人程が国内で避難しており、その数は何倍にも増えています。赤十字運動の支援を受けながらシリア赤新月社のスタッフとボランティアは、しばしば難しく危険な状況の中、困難を切り抜けるためにできることを行うためにたゆまない努力を続けています。シリア赤新月社は、毎月450万人もの人々に救援物資を配り、国連とシリア全土で登録し活動している全ての国際NGOの主要な現地パートナーとなっています。

過去5年間で、53人のシリア赤新月社、更には8人のパレスチナ赤新月社のボランティアとスタッフがシリア国内で人道支援を行っている最中に亡くなりました。これを機に、赤新月社のボランティアとスタッフのすさまじい勇気と献身に私たちは敬意を表します。人道支援者が保護され、安全に仕事ができることを保証するよう全ての紛争当事者に強く迫ります。

包囲され支援が届きにくいシリア国内の地域へ定期的に妨害なく支援が届けられるよう要求をし続け、私たちはこの5周年を迎えます。人道支援は政治的交渉に左右されるべきではなく、市民生活や人間の尊厳を尊重するために全ての紛争当事者に対して国際人道法下での義務を忘れないようにさせています。

国境を越える人びとへの保護の誓い

赤十字として、支援を必要としている全ての人びとにそれをもたらす決意を断固としています。シリアの国境を越えると、更なる数の悲劇が展開されています。現在、900万人以上の大部分がシリアでの戦いから近隣諸国のヨルダン、レバノン、イラク、トルコへ逃れています。更に無数の人々がヨーロッパに渡るために命を危険にさらしています。危険な道中には、各国赤十字・赤新月社が常に存在し、支えとなっています。人道、中立、公平という基本原則により団結している赤十字・赤新月社のボランティアとスタッフは、食料、水、医療、安心を移動中の人びとに提供するために24時間活動しています。こころのケアと離散家族支援は、ひどい悲しみの中でかすかな望みとなり、何百万もの家族を励まし再会させました。しかし、これから数週間、数カ月間ですべきことは沢山あります。移民、難民そして亡命を求める人びとの保護を保証するために私たちは赤十字として団結します。

シリアでの紛争は6年目に入り、ジュネーブでは緊要な和平交渉の新たな段階に進む中、紛争の中で役割を持つ全ての人びとに対して、何百万人もの人びとの運命は彼らに任されていることを覚えておくよう私たちは強く迫ります。

日本赤十字社の取組み

日本赤十字社は、紛争により国内・国外へ避難している人びとへの支援を実施しています。しかし、現地の状況は厳しく、今後も継続的な支援が必要です。皆さまの温かいご支援をお待ちしています。

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©シリア赤新月社  
ホムスにて地雷被災者の救援にシリア赤新月社の救急車が到着する様子

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