ハイチ:増加するコレラへの対応

ハイチ中央県南部で実施している日本赤十字社(以下、日赤)のコレラ予防啓発活動について、1月18日のトピックス「ハイチ:手洗いでコレラを予防しよう」でお伝えしました。今回は、実際にコレラが発生した時の対応チームの育成支援活動をご紹介します。

コレラ感染が増加しているハイチ

ボランティアがコレラが発生した村を訪ねて調査。家庭の衛生環境は決して良いとは言えません ©ハイチ赤十字社

ハイチでは大地震発生10カ月後の2010年10月、コレラが大流行しました。感染者約70万人、約8600人が死亡するという事態に発展。その後の復興で多くの支援を得た結果、コレラは減少しました。

しかし、地震から6年が経ち、復興への支援が次々に終了する中、インフラ整備の追いつかない同国は再び、コレラ感染が増加傾向に転じる不安な状況にあります。

2016年2月20日現在で、同年の感染がすでに7080件に上っています(2016年3月ハイチ政府発表)。

地域を守るコレラ対応チーム

コレラが発生した家の消毒 ©ハイチ赤十字社

日赤は2015年4月から、中央県南部の6つの地域(コミューン)でコレラ発生時の対応チームを育成するとともに、発生時には家を消毒し、石けんやORS(経口補水塩)などを配布。正しい感染予防法の教育を実施しています。

コミューンは郡の下に位置する行政区画で、非常に広域にわたります。一つのコミューンに4人、計24人の赤十字ボランティアが研修を受け、コミューン内でコレラの疑いのある症状が報告された場合、発生した村に向かいます。

コレラ発症者が住む家を消毒し、家族にコレラキットと呼ぶ石けんや経口補水塩、バケツ、アクアタブ(浄水剤)を配り、正しい使い方を伝えて、感染を防ぎます。また、発生した家の近隣に対してもコレラキットを配布し、さらなる感染を防いでいます。

山の上にある村々

コレラが発生した村へバケツを運ぶボランティアとスタッフ

ドミニカ共和国との国境に近い活動地の多くの村は、山の中に位置しています。そのため、車で近くまで行っても、その後は徒歩で川を越え、山を登る必要があります。

消毒キットや大きなバケツを運ぶことは一苦労。それでも、現地の看護師やボランティアたちは地域や人びとのために、両手いっぱいに荷物を抱えて、村を訪ね歩きます。

村人にバケツを渡す津田看護師(写真左) ©ハイチ赤十字社

コレラ対応チームの育成支援活動を担当している日赤姫路赤十字病院の津田看護師は、「研修し、育成したボランティアたちが村を訪ね歩き、村人にバケツを配ると、『ありがとう』と言われます。ボランティアのうれしそうな姿を見た時、この支援に携わってよかったなと感慨深い思いです」と語ります。

今後はこの活動を、コレラ発生時にはいつでも、ハイチの人びとが自ら対応できるような仕組みに成長させ、自立を促すのが最大の目標です。

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