衣料品を毛布に変えてベトナムへ~オンワード・グリーン・キャンペーン

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ハノイ近郊のバクザン省ルクアム地区での寄贈式

日本赤十字社(以下、日赤)は、株式会社オンワード樫山の『オンワード・グリーン・キャンペーン』に協力しています。キャンペーンでは、オンワード製品(衣料品)を百貨店などを通じて回収・リサイクルし、毛布に再生産して、日赤を通じて世界の被災地・途上国を支援しています。

今回は、ベトナム北部の山岳地帯と中部の高原地帯を中心とした34省に暮らす生活困窮者らの生活環境向上のために毛布を寄贈。ベトナム・ハノイで10月22日、贈呈式が行われました。

『パートナー』としてのベトナム

ベトナム災害対策事業の事業地

ベトナムはインドシナ半島東部に位置しており、カンボジアやラオス、中国と国境線で隣接。南シナ海を挟んでフィリピンと対している縦長の国です。

人口は約9250 万人(2014年時点、国連人口基金推計)。同国の勤勉な国民性と豊富な労働力、資源・エネルギーを背景に1300社以上の日系企業がベトナムに進出していて、日本にとって重要な経済活動のパートナーと位置付られます。

一方で、依然として農村部などの所得水準は低く、地方の少数民族を中心に貧困層が存在。急速な経済成長の負の側面として、環境汚染・破壊や地域間の格差、保健医療・社会保障分野の体制の未整備などの問題も明らかになっています。

日赤は、毎年十数個の台風が襲来し、気候変動の影響を受けやすい国の一つであるベトナムで1997年から20年近くにわたって、以下の『ベトナム災害対策事業』を実施しています。

  1. 高潮被害の抑止効果があるマングローブや土砂崩れを防ぐための森林を、住民が自らの手で植え守り続ける
  2. 住民が自ら身近な災害について考え、いざという時に率先して行動するための防災教育
  3. 活動の基盤を支えるベトナム赤十字社のボランティアと職員の能力強化

「キャンペーンに誇りを持って」

25年間兵役を務められた74歳の男性に毛布を手渡す
杉田常務執行役員

ハノイ郊外のバクザン省とバクニン省でこのたび、贈呈式を行いました。オンワード樫山から贈呈式に立ち会った杉田常務執行役員は、お客さまからの思いを形にした毛布を生活困窮者と枯葉剤被害者に手渡しました。

バクザン省ルクアム地区での贈呈式が終わった後、25年間兵士として国に仕えてきたという74歳の男性が近づいて来て、「私たちの地区からは多くの者がベトナム戦争に参加しました。3000人以上が亡くなり、3000人以上が枯葉剤の被災者です。冬になって寒くなる前に毛布を寄贈していただきありがとうございます」と改めて感謝を述べてくださいました。

杉田常務執行役員は贈呈式後、「われわれの毛布だけで皆さまのニーズを満たせたとは思えませんが、毛布をきちんとお届けし、受け取った方がたの笑顔をこの目で見られて良かったです。衣類をただ捨ててしまうのではなく、このような形にして困っている人たちの役に立てるこのキャンペーンに、私たち一人ひとりが誇りを持って取り組んで行きたいと思います」と思いを語りました。

オンワード・グリーン・キャンペーンについて

ベトナム国内の報道機関や赤十字社のホームページでも
紹介されました

オンワード樫山は衣料品のリサイクル率の低さに注目し、『地球と、世界の人びととの共生』を目指し、2009年からこのキャンペーンを始めました。

これまでに、累計約30万人のお客さまから約165万点の衣料品を預かり、日赤を通じて2011年からこれまでに、東北地方(国内)や、中国、モンゴル、ネパール、ミャンマー、ベトナムに累計1万7200枚の毛布を届けました。

お客さまから回収した衣料品を原料に毛布に変え、オンワード樫山の社員が現地での贈呈式に毎年立ち会い、毛布と温かい気持ちを届けています。

また、対象者に配付するまでの負担を最小限にするため、毛布の国際輸送費だけでなく、寄贈先の国内輸送費までにわたる、きめ細かい支援をしています。

これからも赤十字は企業とのパートナーシップを推進し、皆さまのご支援を最大限に生かして社会的課題に取り組んでいきますので、引き続きご協力をお願いいたします。

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