アフリカの大地に根づく生計向上支援~ナミビアとルワンダから

日本赤十字社(以下、日赤)は国際赤十字・赤新月社連盟とともにアフリカ各国を支援しています。アフリカ南部に位置するナミビアと、東アフリカのルワンダから、事業の成果についてうれしい知らせが届きました。

ナミビア ― 野菜栽培が自信に

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日赤は2010年から、ナミビアでHIV・AIDSに関連する感染症対策事業を実施中です。事業では活動のひとつとして、HIV感染者やその家族の生計向上支援を行っています。

ナミビア東部、ザンベジ地域事務所長のポリーが報告します。

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畑一面に育った野菜を前に、汗をぬぐうパウリナさん。子どもたちの栄養改善に役立っただけでなく、現金収入も得られるようになりました。

パウリナさんは43歳のシングルマザー。日赤の事業で家庭菜園支援を受け、2014年に農具や野菜の種を受け取りました。

毎日畑を耕し、一生懸命に作物の世話をした結果、自宅用だけでなく、近隣の村で売れるほどの収穫になったのです。

そのお金で通院代がまかなえるようになり、子どもたちに服を買ってあげることができました。種を来季分に確保することも学び、実践しています。

パウリナさんの変化についてポリーは「日赤の支援のおかげで家庭で栄養のある、バランスのとれた食事ができるようになった上、達成感や現金収入が彼女の自信にもつながっています」と語ってくれました。

ルワンダ ―「分け合う」「助け合う」こと

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ルワンダの住民と一緒に。
日赤東アフリカ地域代表 五十嵐真希要員

ルワンダからは日赤東アフリカ地域代表の五十嵐真希要員がお伝えします。

日赤はルワンダで、水・衛生・栄養に関連する保健事業を支援しており、近年大きな成果が見られるのが『モデル・ビレッジ』アプローチを使った生計向上支援です。

ルワンダ赤十字社(以下、ルワンダ赤)は住民同士の連帯が強い地域を『モデル・ビレッジ(手本となる村)』と認定し、そのような地域が増えることが、国の安定につながると考えています。

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ンゴロレロ県の住民グループと譲り受けた豚 (写真提供:IFRC)

『モデル・ビレッジ』の一環としてルワンダ赤は、家畜を共有するシステムを推進しています。

事業 対象地域の住民をグループ化し、飼育指導をした上で、豚やヤギをメンバーに渡します。

生まれた子豚や子ヤギをほかのメンバーに譲ることで、継続的に栄養源や収入源を確保できる仕組みです。

「私の知る限り、アフリカでは家畜を他人と共有するのは非常に難しいことです。皆、独り占めしたいですから。でもルワンダでは『分け合う』『助け合う』精神が根付いています。虐殺などのつらい経験が人びとの意識を変化させたのかもしれません」(五十嵐要員)

そのほか、このアプローチの一環として、家庭菜園支援やトイレ建設支援、栄養講座などの活動が実施され、2014年は3026人が対象となりました。

五十嵐要員は「日赤の柔軟で人に寄り添う支援の成果が出ています。また、ルワンダ赤がボランティアを大切にし、優秀なボランティアには一定の裁量を持たせるなどの活動手法も、成果要因の一つだと思います」とルワンダ赤の活動を評価しています。

日赤は今後も東アフリカ、南部アフリカへの支援を継続し、保健指標の改善や住民の生計向上に貢献します。

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