(速報)ブルンジで起きている人道危機

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タンザニア国境の町カグンガで入国を待つ
ブルンジ難民 ©IFRC

アフリカ中部に位置するブルンジ共和国(以下、ブルンジ)では6月に大統領選が行われる予定です。

現職大統領が4月22日、3期目の出馬を表明しました。このことにより、首都ブジュンブラを中心に激しい抗議行動が起きています。ブルンジでは憲法上、大統領の任期は2期までとされています。

また、5月13日にはクーデター未遂事件が起こり、状況が急速に悪化しています。暴動や武装集団による襲撃を恐れた市民10万人以上が、隣国タンザニア連合共和国やルワンダ共和国、コンゴ民主共和国に逃れています。

また、抗議集会による混乱で200人が負傷し、20人が死亡しました。(5月15日現在、国連調べ)

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ブルンジは1962年、ベルギーから独立しました。しかし、その後も国内での激しい民族の衝突が続き、1972年にはツチ族とフツ族の激しい対立がありました。また、1993年には内戦にまで発展し、和平合意が2008年に調印されるまで対立は続きました。

ブルンジ赤による暴動への対応

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ブルンジでの救護活動 ©ブルンジ赤

混乱状況が続くブルンジでは、6月の大統領選挙後に起こり得る暴動を想定し、ブルンジ赤十字社(以下、ブルンジ赤)が国際赤十字などと協議しながら今年1月、『選挙後の暴動に関する危機管理計画』を策定しました。

混乱が起きた場合にも迅速に人道支援が実施できるよう、こころのケアや救急法、安全な遺体の埋葬などの訓練を開始。また、保健対策のために物資を事前に配置しました。

こうした準備活動のさなかに、国内で混乱が起りましたが、危機管理計画の成果により緊急救援活動を素早く開始することができました。

また4月中旬からブルンジ赤事務総長が全国17支部を訪問し、青少年ボランティアらに「暴動を起こさないよう、また慌てないよう」メッセージを伝え、赤十字スタッフに対しては「平和、赤十字7原則の順守」の役割と責任を確認していました。さらに、オピニオンリーダーや宗教指導者らに「非暴力」の啓発活動も行っていました。

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ボランティアによる負傷者搬送 &copoy;Adrienne Lemon

ブルンジ赤は、首都の3カ所に救護所を設置し、負傷者の治療を行っています。重症患者の場合は、近隣の病院に搬送します。

ブルンジ赤職員は、「国内すべての地域に入り込めるのは軍と赤十字関係の車両だけ。厳しい状況になっていますが、赤十字ボランティアが応急処置や緊急搬送など、素晴らしい活動を行っています」と述べました。

ブルンジ赤の活動は、国内で高く評価されており、人口の12%である50万人が赤十字ボランティアとして登録しているのが特徴です。日本赤十字社は2012年から、国際赤十字・赤新月社連盟を通じてブルンジ赤の保健事業に対し、毎年300万円の資金支援を実施しています。

ルワンダ国境付近でのブルンジ難民支援

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ブゲセラ一時滞在キャンプにおける物資の配布 ©Rwanda Red Cross Society

国外に逃れたブルンジ難民のうち、2万6000人以上が隣国ルワンダに避難しています(5月13日現在、国連調べ)。

ルワンダとブルンジの国境沿いには25カ所の検問所があり、難民が多く押し寄せる個所では、1日に約3200人が来るということです。

難民は、2、3日検問所で待ち、ルワンダ国内に3カ所ある一時滞在キャンプへ移動します。そこで1~3週間過ごした後に、東部のメインキャンプへ入ることができます。

ほとんどの人が、着の身着のままで逃れてきており、長旅や屋外での不衛生な場所での寝泊りによりマラリアへの感染者も増えています。また、5歳以下の乳幼児の約5人に1人が栄養不良の状態にあり、結核の感染なども確認されています。

ルワンダ赤は、検問所で食料や水の配布、衛生教育、応急処置などを行っています。また、一時滞在キャンプでは食料を含む物資の配布、テントの配布、家族の安否調査などを実施しています。現在、検問所に、ほかの人道支援団体が入れないため、ルワンダ赤の支援活動が重要となっています。

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