5月8日は世界赤十字デー~50周年を迎える赤十字の基本原則

赤十字の創始者アンリ―・デュナンの誕生日である5月8日は、「世界赤十字デー」です。

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©IFRC

今年は、1965年にウィーンで開催された第20回赤十字国際会議において国際赤十字・赤新月運動(以下、赤十字運動)の基本原則が宣言されてから50年目を迎えます。

赤十字の7つの基本原則は、赤十字の長い活動の中から生まれ、形作られてきました。「人間の生命は尊重されなければならない。苦しんでいる者は、敵味方の別なく救われなければならない」という「人道」の原則こそが赤十字の基本で、他6つの原則は「人道」の原則を実現するために必要となるものです。

赤十字運動にかかわるすべての人にとって、この原則はいかなる状況・時においても、判断や行動の指針となっています。

人道支援における赤十字基本原則の重要性を考える

世界赤十字デーに際し、国際赤十字・赤新月社連盟(連盟)の近衞忠煇会長(日本赤十字社社長)と赤十字国際委員会(ICRC)のペーター・マウラー総裁は以下の共同の声明を発表しました。

「中立かつ公平な人道支援活動 ? これは国際赤十字・赤新月運動が生まれた150年前から一貫した使命であり、その軸となっているのが世界中で活躍しているボランティアの方々です。『人道』、『公平』、『中立』、『独立』、『奉仕』、『単一』、『世界性』の7つの基本原則は、今から50年前に採択されました。今後も私たちの活動の指針であり続けることに変わりはありません。

世界赤十字デーを迎えるこの日、ネパール大地震の被災者支援に全力で取り組むボランティアと職員の姿を見ても、その人道的役割と価値観が彼らによって体現されていることは一目瞭然です。その一方で、赤十字の基本原則や支援を行う能力が、近年高まりを見せている人道ニーズに見合っているかどうか、も問われています。

基本原則が採択されて以降、人道危機や戦争の形は複雑になる一方です。紛争は長期化し、自然災害は気候変動の影響と相まって、甚大な被害をもたらします。移民の増加や食料危機の頻発、病気の蔓延は、人々を限界まで押しやり、不満や不信の温床となりかねません。

この1年間、シリアやイエメン、中央アフリカ共和国、ミャンマー、南スーダンで働く赤十字・赤新月のボランティアに多くの死傷者が出ました。ギニアでエボラ出血熱の対応に追われている援助関係者は、月10回は攻撃の危険にさらされています。赤十字や赤新月の標章を掲げていても、シリアやイエメンにある医療施設は直接的な攻撃を受け、支援物資を運ぶ車輌は常に危機と隣り合わせで走行しています。

赤十字の基本原則が社会全体に十分根付いていない、あるいは、政治的に利用されたり、露骨に拒否されてしまうと、この地球上でもっとも危険な立場にいる人々に手を差し伸べ、彼らのニーズに応えるという私たちの活動の妨げとなります。国際赤十字・赤新月運動としての私たちの使命を世界に理解してもらう努力をさらに積み重ね、決意と覚悟を持って、危機や紛争で弱り果てたコミュニティのニーズに応え続けなくてはなりません。

基本原則が誤解されたまま見過ごす余裕は、私たちにはありません。赤十字・赤新月のただ一つの目的は、人道の理念に従って救いの手を差し伸べることです。私たちの活動が国籍や出自、主張、信条に関係なくあくまでも公平で、すべての当事者にとってどの勢力も利することのない中立なものであることを保証します。

しかし、人道状況が変化するなか、援助関係者、とりわけ現場で活動するボランティアは想像を絶する危険にさらされています。世界189カ国で1700万を超える赤十字・赤新月ボランティアは、この基本原則だけを頼りに紛争など苦しい状況に置かれている人々を支援できているのです。いいかえれば、150年もの間、人道活動の礎となり、絶望的な状況にいる人々を守り支えてきたのは、ボランティアの方々に他なりません。そして、私たちの基本原則と標章が尊重されてこそ、彼らは活動に打ち込むことができるのです。

国家・非国家主体を問わずすべての紛争当事者に対して、赤十字・赤新月の基本原則に謳われている人道という共通理念を守るよう、私たちは呼びかけます。そうすることで信頼が深まり、コミュニティから受け入れられ、最も危機的な状況にいる人々の命をつなぐ支援を届けられるのです。私たちの仲間である何百万というボランティアの尽力があってこそ、この先も継続されるでしょう」

赤十字の活動に不可欠な7つの原則

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