中央アフリカ共和国:長期化する紛争とそこに暮らす人びと

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国内避難民キャンプで食事の準備をする親
cBenoit Matsha Carpentier/IFRC

何年も情勢不安の続く中央アフリカでは、2013年12月5日から首都バンギで武力対立が急激に悪化しました。

3月現在、国内避難民が約43万6300人、近隣国へ避難している難民が約45万5100人に上っています(国連難民高等弁務官事務所)。

赤十字国際委員会(ICRC)は2007年から中央アフリカでの活動を継続。

中央アフリカ赤十字社(以下、中央アフリカ赤)とともに、500万リットルの飲料水の配給や、3万6000人分の食料や救援物資の配布、医療専門家を現地の病院に派遣する医療支援、また遺体の管理などの救援活動を実施しています。

国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)は、2013年から230万人に対する蚊帳(かや)の配布を行い、感染症の予防を呼びかけたり、住む場所を失われて避難生活を送る人びとに対して生活用品の配布を実施しています。

日本赤十字社は、これら国際赤十字による中央アフリカへの緊急救援に対し、1500万円の資金援助を行いました。

子どもたちが「子ども」でいることのできない紛争

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国内避難民キャンプで水を探す子どもたち
cNelly Muluka/IFRC

長年にわたる紛争の影響を最も受けるのは子どもたちです。

子どもたちは家族を失う、家族と離れ離れになり寂しさを抱える、学校に通えなくなる、暴力を受ける、行動が制限されるなど、危険な中で過ごさなければならないため、子どもらしく生きられなくなります。

国内避難民キャンプで、水くみなどの手伝いをする子どもたち。水や食料を得ることも簡単でないキャンプ内には、1年以上学校に通えない子どもたちもたくさんいます。

ベロニカちゃん(9歳)は、紛争で父親を亡くした一人です。「ある日お母さんからお父さんが殺されたと言われました。そして、この国で何が起こっているかを教えてくれました。お父さんを失くした私たちを守るためにお母さんの友だちが家に来ましたが、すぐに、その人は敵をかくまったという疑いがもたれているとわかり、危険だと知ったお母さんは、私たちを連れて避難民キャンプに逃げました。その次の日、家にあるものが盗まれ、家はこわされてしまいました」

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国内避難民キャンプで9人の子どもを育てる
アルベルティーンさん cBenoit Matsha Carpentier/IFRC

首都バンギ近くのセント・チャールズ・ルワンギ避難民キャンプのアルベルティーンさん(40歳)は9人の子どもたちのお母さん。

「以前は小さな商売をしていましたが、今は手持ちのお金も尽きてしまいました。食料が手に入らないため、食事は1日1回。子どもたちは毎晩、お腹を空かせたまま眠りにつきます。近くの学校が閉鎖されているので、子どもたちは誰も学校に行っていません」

彼女の夫は自宅から紛争を逃れて避難してきた同キャンプ内で殺害されてしまいました。

首都バンギの避難民キャンプを管理しているマティアス・ヤジェマイさんは「ここには50人以上の身寄りのない子どもたちがいます。中には、自分の名前さえわからない子どもたちもいます」と言います。さらに「不安定な状況下で行動を制限され、逃れてきた避難民は、支援に頼って生きるしかありません。しかし、それは簡単なことではありません」と続けます。

中央アフリカ赤の事業調整員ジーン・ワレグーは、「私たちは、さまざまな方法で紛争の被害を受けている人びとを支援しています。しかし、避難生活が長引くほど、避難民はぜい弱になってしまいます。短期的な支援だけでなく、何カ月も先を見据えた長期的な支援ができるようにしなければなりません」と語ります。

国連によると3月現在、中央アフリカで人道支援を必要とする人びとは270万人に上ります。

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ブアルで行った428世帯への物資支援
© Gerald Bikombi/中央アフリカ赤

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キャンプ内のテントでは、多数の人が1カ所に暮らし、
プライバシーの保護が難しい状態です
© Nelly Muluka/IFRC

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日本赤十字社 組織推進部 海外救援金担当

TEL:03-3437-7081 FAX:03-3432-5507

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