人道支援の危機:ミャンマーとスーダンで赤十字車両への襲撃

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人道支援物資を届けるスーダン赤 ©IFRC

今年2月に入り、各国の人道支援の最前線で、命懸けで活動する現地の赤十字ボランティアが襲撃されるという痛ましい事件が立て続けに起こっています。

ミャンマー東部のシャン州では17日、同国軍と少数民族武装勢力との間の衝突から逃れる住民を乗せたミャンマー赤十字社(以下、ミャンマー赤)の車両が、武装勢力の銃撃を受け、2人のボランティアがそれぞれ頭部と腹部を負傷しました。

また、紛争が続くスーダン南東部では9日、人道支援物資を届けていたスーダン赤新月社(以下、スーダン赤)のボランティアとスタッフ計3人が襲撃を受け、死亡しました。

このほか、西アフリカのギニアでも8日、エボラ出血熱による死者の埋葬を担うギニア赤十字社(以下、ギニア赤)の2人のボランティアが、訪れた村で住民から暴行を受けました。

紛争や災害、疫病など、さまざまな困難に直面する人びとに、中立の立場で支援を届ける赤十字を、唯一無二の人道支援団体にしているのは、当事者として各地の課題に献身的に取り組む、世界189カ国の赤十字・赤新月社の無数のボランティアの存在です。

国際赤十字はこれらの事件に強い懸念を表し、人道支援従事者の安全の確保を求め続けるとともに、支援活動の意義を伝える努力を続けています。

紛争下の、人道支援従事者の保護

ミャンマー赤とスーダン赤のチームは、共に人道支援従事者であることを示す赤十字マークを明示した車両での移動中に襲撃に遭いました。4年にわたり内戦が続くシリアでは、すでに47人のシリア赤新月社のスタッフとボランティアが活動中に死亡しています。

紛争下でも中立の立場で、ほかにはできない支援を草の根で届け続けるためには、人道支援従事者を保護する国際人道法の順守が不可欠です。赤十字は引き続き、各国政府や紛争当事者に、この国際人道法の順守を呼びかけていきます。

誤解から生まれる恐怖心

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住民に啓発活動を行うギニア赤のボランティアチーム ©IFRC

ギニアでのエボラの死体埋葬ボランティアへの襲撃は、「遺体埋葬チームや外国の支援団体が、意図的に病気を広めている」といった、住民の誤解や恐怖心から生じたものです。

ギニア赤はすでに100万人以上に、エボラ感染予防の正しい知識の普及活動を行っています。そして、これを担っているのも、やはり地域のボランティアです。ギニア赤は、エボラ根絶のための啓発活動に、より一層の努力を注いでいます。

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