エボラ出血熱対応に関する説明会:日赤とMSF日本で初コラボ

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説明会で防護服(PPE)の着用を体験する参加者

日本赤十字社(以下、日赤)は1月17日、国際赤十字からの派遣要請に対応できる人材を確保するため、日赤本社(東京都港区)で西アフリカにおけるエボラ出血熱対応に関する説明会を、国境なき医師団日本(以下、MSF日本)の協力により開催しました。

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日赤とMSF日本が初めて連携して説明会を実施 ©国境なき医師団日本

エボラ出血熱は現在、西アフリカで流行が続いていますが、世界で初めて感染事例が報告されたのは1976年、現在の南スーダンといわれています。

これまで長い間、エボラ対応に取り組んできたMSFには治療などに関するノウハウが蓄積されており、国際赤十字もMSFから技術指導を受け、連携しながら西アフリカでの活動を展開しています。

そのような背景を受け、このたび日本でも、日赤の医療従事者が現地で安全を保ちながら活躍できるよう、MSF日本から、現地における対応の際の注意事項や技術指導の協力を受けることが実現しました。

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体験風景 ©国境なき医師団日本

今回の西アフリカでの流行でエボラ出血熱に感染し亡くなった方は約8810人、感染者は約2万2000人(1月28日:WHO)。

国際赤十字は流行国で現地ボランティア約6000人を動員し、エボラに対する正しい知識の普及や現地の風習に配慮した遺体の正しい埋葬にあたっているほか、これまでに外国人医療スタッフ約200人を派遣してきました。

現地で苦しむ患者さんを一人でも多く救うため、団体を超えた連携を

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加藤医師に指導を受ける参加者 ©国境なき医師団日本

説明会で講師を務めたMSF日本副会長の加藤寛幸医師は、「MSFのためとか、赤十字のためというのではなく、エボラで苦しんでいる患者さんのために、これからも連携を深めていくことを期待したい」と今回の協力を歓迎する意向を表明されました。

また、参加者からは、「知らないことによる無理解のために、本来できるはずのことができないと痛感しました。正しい知識を得て、正しい対応をすることの重要性を知るうえでも、とてもよい機会でした」「正しい知識を持つことで偏見・誤解が解消され、ルールを正しく徹底することで、あらゆるリスクを低減できると学びました。実技訓練では、防護服を着用した活動の制限の多さを実感しより実際のイメージができました」などの感想が寄せられました。

今回のコラボレーションは、団体を超えた連携を通じて、国際的な人道危機に対応できるより効果的な人材育成の取り組みにおいては、大きな一歩となりました。

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