エチオピア、増加する南スーダン難民への支援

内戦の激化から難民が増加

南スーダン共和国では、2013年12月15日に首都ジュバで発生した内戦が急速に全土へ拡大。

現在でも戦火が止むことはなく、約92万人が国内避難民として各地を転々とし続けています。また、これまでに約29万人が近隣諸国に難民として流出しました。

エチオピア連邦民主共和国西部のガンベラ州には、これまで10万人近くが国境を越えてたどり着きました。内戦を逃れてガンベラ州に着いた人びとは、疲れ切って病気や飢えに苦しんでいます。

エチオピア赤十字社は国際赤十字と連携しながら、混乱が続く南スーダンからの難民に医療や飲料水などを提供しています。

病気やけがに苦しむ人びとへの医療支援

早急な手当てなどが必要な難民のために、エチオピア赤十字社はキャンプを回りながら診察し、必要に応じて治療を行います

南スーダンからエチオピアに避難した家族の多くは、小さな子どもたちを連れています。

何日も、時には何週間も歩き続け、病気やけがに苦しみながら、難民はキャンプにようやくたどり着きます。

早急な手当てなどが必要な難民のために、エチオピア赤十字社はキャンプを回りながら診察し、必要に応じて治療を行います。

国際赤十字とエチオピア赤十字社は2台の救急車を導入しました

国際赤十字とエチオピア赤十字社は3月初め、難民キャンプで必要な物資などの調査を行い、最もニーズの高かった2台の救急車を導入しました。

その結果、24時間稼働する救急車で、病院での手当てが必要な人をキャンプから近隣のガンベラ病院などに緊急搬送できるようになりました。

また、ガンベラ病院や地域の保健所に、医薬品や衛生用品、医療器具などを支援しました。

難民キャンプの人びとが自らの力で健康と衛生を管理できるように

クレにあるキャンプには8キロメートル離れたイタン市から、毎日約2万1千キロリットルの水がトラックで運ばれてきます

6月半ばから始まる雨季には、コレラや下痢疾患などの汚染された水を媒介とする感染症がまん延する恐れがあります。

それまでに衛生環境を整え、正しい知識を普及することが重要です。

エチオピア赤十字社はキャンプに避難している人びとと協力し、衛生管理と感染症予防のためのルールを作りました。難民キャンプの人びととともに考えたルールは、実際の生活で応用しやすく、感染症を自らで防ぐ知恵にあふれています。

レイチャーにあるキャンプでは、人びとがボランティアとして、衛生管理や救急治療のトレーニングを受けて活躍しています。

クレにあるキャンプには8キロメートル離れたイタン市から、毎日約2万1000キロリットルの水がトラックで運ばれてきます。この大切な水の管理もボランティアの仕事です。

赤十字はキャンプに住む難民と協力しながら、衛生・生活環境の向上に努めています。

不足するシェルター、弱い立場にある人への支援が課題

ガンベラ州の難民キャンプには現在、南スーダンから約10万人が避難しています。しかし依然として、毎日のように新たな難民が安全な場所を求めてやってきます。そのため、シェルターの不足が深刻な課題となっています。赤十字は今後も難民の増加を見込んで、シェルターを増設していく予定です。

現在は南スーダンからの玄関口であるパガックキャンプに、約300人が暮らせるシェルターの建設を計画中です。シェルターには調理器具や寝具も備え付けます。

また妊婦や授乳中の母親、障がい者らの最も助けを必要としている人のために、省エネルギー型のコンロやまき、緊急シェルターなども支援しています。

日本赤十字社は難民に対する対策などのために、南スーダン赤十字社に1000万円を支援しました。

赤十字はこれからも、南スーダンの内戦に苦しむ難民のために、近隣諸国の対応能力の強化も含めた積極的な支援を続けていきます。