レバノンに避難するシリア難民を赤十字ボランティアが支援

在レバノンのシリア難民に食糧を配給する赤十字ボランティア

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毛布や食料の配布はシリアから逃れてきた人々を助けています © Ibrahim Malla/IFRC

内戦が続くシリアからの難民が身を寄せる隣国レバノンでは、多くの人たちがシェルターでの不自由な生活を余儀なくされています。

シリア難民を支援するレバノン赤十字社のボランティアによる、食糧配給の活動をお伝えします。

戦禍により故郷を追われ、多くのシリア難民が隣国レバノンに身を寄せています。難民は自分たちの身に起きた災難や苦しい状況を、世界に伝えたいと望んでいます。

「私たちは一体どうなることかと本当におびえています」レバノン赤十字社の食糧配布所で待っているディアさん(65歳・女性)は言います。ここはシリア国境から40キロメートル足らずの町サードネイエルの山中にある、ベッカー渓谷。多くのシリア人が故郷から逃れてきています。

「私たちは全員で26人です。息子たちや甥たちもいます」「シリアにあった自宅は壊されたので逃れてきました。家族のほとんどが死んでしまい、今も絶え間ない空爆に脅かされています」とディアさんは話します。

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9歳の難民の女の子に毛布をかけるレバノン赤十字社のボランティア。この少女は2年間にわたり学校に通うことができていません © Ibrahim Malla/IFRC

食糧配布所では、毎日午前10時30分に配給の準備が整います。2列になった長い行列に並ぶのはほとんどが女性で、赤十字ボランティアが配給の始まりを告げるのを待っています。

人びとが待ち望んでいた物資が、白い包みに赤十字マークを施されて到着しました。

時には支援物資が足りず、言い争いが起こります。しかしほとんどの女性は、自分たちに必要な分だけを切望し、また自分の置かれている状況について話したいと思っています。

サミラさん(36歳)には、6人の姉妹がいます。お金も行き場も無く、他の80 万人の難民(国連難民高等弁務官事務所の発表による)と同じく、姉妹でレバノンに避難してきました。「私たちはひどい状態のシェルターの一室で暮らしています」「あっちこっちで雨漏りがするというのに、月200ドルもかかります。ここ3カ月分の家賃が払えなくて家主から催促されていますが、私たちは女性ばかりで、どうしてよいかわかりません」とサミラさんは話します。

食糧配布所ではその日、250箱を手渡しました。それぞれの箱には、1家族が1カ月間食べるのに十分な食糧が入っています。ボランティアが、重い箱を運ぶ女性を助けながら配布します。

ディアさんにとって"わが家"に帰ることは、楽しいものでありません。しかし、住居のない暮らしよりはましです。「私たちは、ベッドやテーブル、長椅子や水道さえも無い、打ち捨てられたビニール工場で暮らしています」とディアさんは話します。

食料配給は最も弱い立場の人から

避難している多くの人たちにとって、住みなれた家を失うことは、初めてではありません。人びとの身の上話は、悲しいほど似ています。どの家族もレバノンにたどり着くまでに、シリアで何度も家を失ってきました。安全な環境の中で帰国できるようになるまで、レバノンで人道上の保護を受けたいと願っています。

ジャイダーさんには3人の子どもがいて、教育についてとても心配しています。「子どもたちが最後に学校に行ってから、もう2年が過ぎました」とジャイダーさんは言います。彼女の夫は、まれに2~3時間の仕事に就くことができますが、その賃金は家族の1日分の食費を満たすにも足りない額です。

「毎日が同じ状況の繰り返しです。私たちはめったに話しませんし、子どもたちが遊ぼうとすると、夫は『うるさくて耐えられない』と怒鳴りつけます。私たちはみんな神経質になっていて、子どもたちにも悪影響を与えています。いつもびくびくしているんです」

食糧配布所では最後の数箱が手渡されました。しかし、待っていた全員が食糧を受け取れたわけではありません。赤十字ボランティアたちは、今日の配給が割り当てられずにいら立っている女性たちに、その理由を説明するという難しい仕事を始めています。

「希望者は膨大な数です。そのために私たちは、最も弱い立場の人に届けることを優先しています」とレバノン赤十字社の災害対策コーディネーターであるマルワン・アル・アヴァールさんは話します。

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(平成26年9月30日(火)まで)

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※この記事は国際赤十字・赤新月社連盟のニュース記事を基に、赤十字語学奉仕団の協力により作成しています。