東日本大震災から3年~被災者に寄り添う支援を継続

東日本大震災から今日で3年を迎えます。

日本赤十字社(以下、日赤)にはこれまでに100の国や地域の赤十字・赤新月社やクウェート政府などから、約1,001億円の救援金が寄せられました。この資金を活用して日赤は、生活再建や教育、医療・社会福祉の支援、原子力災害の被災者支援、地域の防災強化の支援など幅広い分野で活動を行ってきました。

被災された方々は今なお、さまざまな不安や困難を抱えて生活なさっています。仮設住宅や新たなコミュニティーでの生活、雇用の問題、将来に対する不安などがあり、精神的、物理的な安定がもたらされるためには、継続的な支援が必要です。

日赤は平成26年度以降も、こころのケアや医療、社会福祉、教育施設の再建を中心に、支援を続けます。

こころと体の健康を守るために~浪江町の方がたへの支援~

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家庭訪問で健康状態を伺う高山看護師

日赤は2012年10月から、原発事故のため福島県いわき市に避難している浪江町民を対象に、看護師による戸別訪問や健康相談を行っています。

発災の直後に、救護班の一員として宮城県石巻市で活動した経験を持つ高山看護師(福岡県嘉麻赤十字病院)が昨年11月、活動にあたりました。

今回訪問したお宅の多くは、以前日赤のスタッフが訪れた家庭です。

訪問する前に電話で「1年前に訪問させていただきました」と話すと、前回のことをよく覚えていてくださり、「待っていますよ」「ぜひ来てください」、さらには「ありがとう」という言葉までかけていただくなど、2回目の訪問も温かく迎えていただけたと語ります。

避難生活を余儀なくされている方がたからは、「浪江にいたころは…」「帰りたいけど帰れない」といった話が多く聞かれることから、日赤はこれからも、こころのケアや健康面でのアドバイスを通じて、被災された方がたに寄り添った活動を続けていきます。

ノルディック・ウォーキングで運動不足を解消!

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ノルディック・ウォーキングに参加する佐々木さん

岩手県大船渡市の仮設団地に住む佐々木さんは、ノルディック・ウォーキングに参加しています。

自宅で洋裁の仕事をしていた佐々木さんは、被災され自宅や仕事道具がすべて流されてしまいました。

震災後は慣れない仮設住宅での生活や、知らない人たちばかりが集まった新たなコミュニティーというこれまでと違う環境のために、「外に出かける気持ちにならなかった」と語ってくださいました。

そんなとき、赤十字のノルディック・ウォーキングに誘われて参加したそうです。

参加してからは「ご近所の皆さんとも知り合いになれたし、自分でも明るく、よく笑うようになったなと思います。やっと前を向いていけるようになってきました」と笑顔で答えてくださいました。

佐々木さんが参加するノルディック・ウォーキングは、ストレス軽減と運動不足の解消を目的として開始したプロジェクト。歩き方の指導は赤十字のボランティアが行っています。

同じ仮設住宅からの参加者と一緒にウォーキングやお茶会に参加することで、人と人とのネットワークづくりにも貢献しています。

海外からの支援に感謝~高齢者共同住宅での新生活をスタート~

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新しい共同住宅で、インタビューに答える竹沢さん

日赤は医療・福祉施設や災害公営住宅、集会所の建設などのインフラの再建も支援しています。昨年11月に完成した、福島県相馬郡新地町の被災高齢者共同住宅もその一つです。

入居した竹沢さんは、「独り身の自分は家を建てられないので、行くところがなかったんです。この住宅の建設は海外の赤十字も支援しているそうですね。仮設住宅に入居した時に受け取った生活家電セットは、今も大切に使っています。支援してくださった海外の皆さんに本当に感謝しています」と話してくださいました。

海外の赤十字が、日赤の活動先を訪問

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世界中の人びとが赤十字・赤新月社を通じて寄せてくださった支援により、日赤は復興支援を行っています。

活動の支えとなっている救援金を寄せた海外の赤十字・赤新月社が、この3年間で約50回被災地を訪問しました。今年の2月には台湾赤十字組織が、被災地と日赤の活動先の取材のために来日しました。

「住民の方がたや自治体の復興に向かう力強さを見てきました。発災後から時折日本を訪問し、日赤の活動を視察するなかで、被災地の方がたとも言葉を交わし、生きることに対する前向きな姿を見ることができました。今回は震災から徐々に新しい生活に移行している東北の今の姿を、台湾の人びとに紹介したいと思っています」

今回の取材をもとにメディアを通じて、日本の被災地に思いを寄せている台湾の人びとに現状を伝えることにしています。

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日赤は、世界から大きな支援をいただいていることを日本の皆さんにお伝えするとともに、世界に「ありがとう」を伝えていきます。

この活動を通じて、被災地の復興を支え続ける気持ちを、一人でも多くの方と分かち合うことができればと願っています。