ウガンダ便り~アムル県ビビア保健所訪問

2013年2月から2014年4月までウガンダに派遣され、母子保健事業の管理業務を担当した平田こずえ駐在員(日赤和歌山医療センター看護師)の活動を紹介します。

ウガンダ最北の事業地、ビビア

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事業地ビビア

2013年9月30日~10月2日、母子保健事業の進捗状況確認のため、支援しているアムル県内7カ所の保健所を視察しました。

今回はアムル県最北に位置するビビア保健所をご紹介します。

雨季のウガンダ

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雨でぬかるんだ道

現在雨季のウガンダ。アムル県でも4日間続いた雨のため、あちこちに水たまりができ、道がぬかるんで、四輪駆動車でも移動にとても苦労しました。

途中でぬかるみにはまって動けなくなったトラックも見かけました。

車でも大変ですから、保健所までの遠い道のりを歩いて行くしか方法のない妊婦さんたちは、さぞつらいでしょう。

ビビア保健所

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保健所前の看板の左側には日赤の事業紹介の看板も

ウガンダ赤十字社グル県支部から、直線距離で約90キロメートルとはいえ、ぬかるんだ赤土のデコボコ道。

途中2カ所の保健所の視察もしながら悪路をひたすら北上し、ようやくビビア保健所に到着しました。

わずか4キロメートル先は建国2年目の新しい国、南スーダンの国境で、その昔は自由に往来できました。国境周辺は同じ民族が多く、現地のルオ語も通じます。

保健所には長い行列

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外来棟の廊下にも多くの患者やその家族が診察を待ちます

どの保健所も状況は変わりません。ここでも多くの住民が診察の順番を待っていました。

公立の医療施設ではすべての診療、薬代が無料となっています。

しかし、医療関係者の給料が低いことから人員の確 保が難しく、常に人手不足に悩まされています。

フリップチャートで母性保護を説明

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啓発活動用のフリップチャートで、母性保護について説明

保健所の産科棟では、妊婦たちが産前健診のために順番を待っていました。

机の上には今年事業で作成し、配布した啓発活動用フリップチャートが置かれています。

妊婦や夫への指導は紙芝居で

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妊婦さんに話しかける保健ボランティア

このフリップチャートは保健所や保健ボランティアによる家庭訪問で使用されており、「産前健診を4回受けて、保健所で出産しましょう」「妊娠中はこのようなことに留意しましょう」「家族は妊婦をいたわりましょう」など紙芝居形式で伝えることができます。

産前健診に訪れた妊婦や夫への指導に使われています。

機材の維持管理が課題

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ソーラーパネル故障のため、使用されていないバッテリー

ここには2008年に国際機関からの支援が入っており、ソーラー発電システムやバッテリーが備え付けられていました。

しかし、ソーラーパネルは故障しており、誰も修理できないため放置されています。

機材を供与するのは簡単ですが、地域住民による維持管理はいつも課題となります。

移動手段は自転車

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村落保健ボランティアたちと面談する平田駐在員(左)

ビビア地区では現在3人の保健ボランティアが母子保健事業のために活動していますが、広い範囲をカバーするのが大変だと話していました。

今年はボランティアたちの機動力を強化するため、80人全員に自転車を供与しています。

大変便利で活動しやすくなったという反面、悪路のためすぐ故障し、その修理代に困っているという声も聞かれるなど、メンテナンスが課題となっています。

ママバッグと保健ボランティアの力

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出産前後の女性3人にママバッグを直接手渡し

本事業は2013年分として5000個のママバッグを製作し、各保健所に配布しており、ビビア保健所には200個が割り当てられています。

7月から配布を開始し、10月までの3か月間で約90人の妊婦がママバッグを受け取って出産しました。

まだ多くの課題はありますが、保健ボランティアたちは「これからも社会的に弱い立場にある妊婦を支援し、安全な出産を推進する活動を続けていきたい」と話しました。