チリ大震災~発災から3年半

2010年2月27日に発生したチリ大地震(M8.8)から、この8月で3年半が経とうとしています。日本赤十字社は発災当初からチリ赤十字社と協力し、被災された方々に支援を続けてきました。特にこの地震による地元漁師の方々への被害が甚大だったため、2010年8月からはボート・エンジンの配付にお寄せいただいたチリ大地震救援金(※)を充てました。また、2011年9月からは被災された方々の生計を向上させるためのプロジェクトを住民の方々から広く募集し、採用されたプロジェクトに関係する機材の配付が今年4月から始まっています。

今回の赤十字国際ニュースでは、これら機材の贈呈式の様子を現地村上高広駐在員からお知らせします。
※チリ地震救援金は、2010年3月1日~2013年3月31日の受付で629,997,484円お寄せいただきました。ご協力ありがとうございました。

自分たちで魚を売るために~冷蔵トラック(レブ零細漁民協同組合)~

これまで、レブ零細漁民協同組合は水揚げした魚介類を冷蔵運搬する車両を有していなかったため、市場への販路は仲買人に託さざるを得ず、安く買い叩かれるケースもありました。しかし、震災の影響で漁獲量が減ってしまったこともあり、組合は自分たちが獲ったものを仲買人に託すだけではなく、自ら販売経路を確保し、よりよい収入を得るため、商品を運搬する冷蔵トラックの要望をチリ赤十字社・日本赤十字社に出しました。

「自分たちが獲った魚をこの冷蔵トラックで首都サンティアゴまで運搬すれば、販売単価を4倍にできるんだ!」と零細漁業協同組合連盟のレオネルさんが贈呈式で力説すると、参列者からは大きな拍手!この復興支援事業は、単に津波で失くしたものを支援するだけではなく、自主努力する人たちへのサポートを目的としています。

海にいる家族とつながる~海上無線機・GPS装置(ティルア零細漁業組合)~

ティルア零細漁業組合には、海上無線機・GPS装置(各45台)、アンテナ(1機)が寄贈されました。2010年の大地震当時、同組合の漁船は、海上無線機や自分たちの位置を知るためのGPS装置を装備していませんでした。そのため、発災直後、海上の組合員と連絡が取れず、安否確認は難航しました。

「GPSがあれば安心して漁に励めるね。霧が濃くても岸に辿り着けるよ」とある漁師さんが言うと、その奥さんからは「無線があれば海にいる夫が無事かどうか確認できます。とてもありがたい」と夫を気遣う言葉。家族がつながるための支援となりました。

これは使える!~漁具、救命器具(アンティキナ・ラスベガス零細漁業組合)~

津波で多くの漁具が流されてしまったというアンティキナ・ラスベガス零細漁業組合の組合員に、網などの漁具と救命器具が贈られました。彼らは、網を張った浅瀬に馬で魚を追い込むという独特の漁法を使います。

救命胴衣や浮輪の寄贈にも大いに喜んだ組合員の一人は、真冬にもかかわらず服を脱ぎ捨て、救命胴衣を身に着けて海に飛び込んでいきました。冷たい波に浮かびながら「こいつは使えるよ!」と笑顔を見せてくれました。

チリ大地震「みんなで学ぶ応急手当~チリの漁村から~」の動画をUPしました

チリ大地震にお寄せいただいた救援金の一部によって、今後の災害に備えるための救急法など地域の基礎保健の普及を目的とした講習会が開催されました。その模様を動画にまとめましたので、以下のURLからご覧ください。チリのみなさんのステキな笑顔に出会えます!