ニュージーランド・クライストチャーチの地震から2年

東日本大震災直前の2011年2月22日にニュージーランドのクライストチャーチを襲った地震では、日本人28人を含む185人が犠牲になりました。

日本赤十字社(以下、日赤)は現地に住む日本人やご遺族のために、こころのケアチームを派遣、2011年2月27日~3月21日まで活動しました。

あれからすでに2年。ニュージーランド赤十字社(以下、ニュージーランド赤)は、日赤に寄せられた5億6000万円を含む海外赤十字社からの救援金約2512万ドル(約20億円)を財源に、「コミュニティーにおける被災者ケア」「地域・個人の防災事業」「ニュージーランド赤十字社の災害対応能力強化」「避難・移住者への支援」の4分野で事業を展開。被災地復興を支援しています。

社会的弱者へのきめ細かな現物支援

越冬支援の物品を手にして喜ぶ兄弟

越冬支援の物品を手にして喜ぶ兄弟

地域での被災者ケアでは、一人暮らしの高齢者や年金生活者などの方々をボランティアが訪問。それぞれに必要な支援を届けています。

脳梗塞により歩行が困難になった70歳のロジャーさんは、日常生活の移動に三輪スクーターを使っていましたが、地震による道路のでこぼこでその走行も困難に。ロジャーさんにはタクシーチケットが配付されました。

また、自宅が被害を受け、キャンピングカーでの生活を余儀なくされている被災者には、越冬支援として毛布や湯たんぽ、毛糸の帽子などのセットが4500セット配付されました。

こうした被災者ケアのための戸別訪問を行うボランティアは約90人。これまでに延べ3000回以上、被災者訪問を実施しています。

懐中電灯付ラジオを配付

ソーラー電池も付いた手動発電式の懐中電灯付ラジオを、公営住宅の入居者、高齢者や障がい者施設の入居者などを対象に4万2640個配付。携帯電話の充電ソケットも付いており、「いざというときの地震情報の入手に役立つ」と人々の安心材料になっています。

災害ボランティアの養成を拡大

50人のボランティアで構成するニュージーランド赤の災害対応チーム。高地や河川での訓練も受けたチームは、72時間自己完結型で活動できる装備を所有。海外救援金を使い、さらなるボランティアの養成を図るとともに、新しい装備も導入しました。

避難民の受け入れなどに奔走

クライストチャーチのあるカンタベリー地方からは地震後、多くの人が避難。避難先の赤十字ボランティアが、被災者の受け入れ先の調整などの支援に奔走しました。

幅広く配分された義援金

ニュージーランド国内からニュージーランド赤に寄せられた義援金は1億ドル(約80億円)。家族が死亡した世帯や7日以上の避難を余儀なくされた世帯などへの配分のほか、幅広く被災者へ義援金が行き渡るよう「井戸水に異変が生じてフィルターを必要とする世帯」「被災した中小企業」など26種類の配分枠を設けています。

これまでに義援金は、約9万5000件、8200万ドル以上が被災者に配分されています。

~ 皆さまからの温かいご支援に、改めまして心より感謝申し上げます。~