ネパールで防災支援の新たな取り組み

ネパールで防災支援の新たな取り組み

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耐震構造設計がなされていない建物が密集した首都カトマンズ

ヒマラヤ山脈で知られるネパールは、風光明媚な観光国として世界的に有名です。

国土の約80%が急峻な地形の山岳地帯で、モンスーン期の豪雨により、地滑り、土石流、斜面の崩落、洪水といった自然災害が多発する国でもあります。

ネパールでは1934年、マグニチュード8レベルの地震が首都カトマンズ地域で発生しました。

約1万7000人が死亡、約32万棟の家屋が倒壊するなど、約80年の周期で大規模な地震が発生。国連機関は、近い将来大規模な地震の発生を予測しています。

国内の大部分の建物が、日本のように耐震構造ではないため、とりわけ人口が過密している首都のカトマンズ地域では、甚大な人的被害が心配されています。

災害対策事業に取り組むネパール赤十字社

国内最大の人道支援機関であるネパール赤十字社(以下、ネパール赤)は1963年の創設以来、災害対策事業を主な活動とし、災害発生前の防災活動、災害発生後の被災者救援など、住民のいのちを守る活動を実施しています。

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避難訓練のため、教室内で頭を保護する生徒たち

ネパール赤は現在、地震や地滑り、洪水といった起こりうる災害に対して、地域の住民がその被害を最小限にとどめることができるように、災害リスクの軽減活動に力点を置いて、避難訓練の実施や防災知識の普及などに取り組んでいます。

同赤十字社はその活動実績から、同国政府だけでなく国際機関を始めとした援助機関から評価され支援を受けていますが、毎年頻発する多様な災害に対処するために、国内外からのさらなる支援を必要としています。

アジア・大洋州地域で、地元の人びとの災害対応能力の強化を支援

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その後、教室から校庭に集合

日本赤十字社(以下、日赤)は、災害多発地域であるアジア・大洋州地域で、地域社会の災害に対する対応能力を強化するため、地元赤十字社が実施する災害対策活動を支援することにしています。

この一環で日赤は、ネパール赤が実施する災害対策分野での協力の可能性を探るために今年11月上旬、職員をネパールに派遣。同赤十字社関係者と協議し、現在実施中の事業地を視察しました。

事業地の住民は、今年9月中旬に発生した地震で、「数軒の家屋が倒壊し脅威を感じました。東日本大震災を経験した日本から、地震を含むさまざまな災害対策を学びたい」と話しました。

現地で感謝されている『海外たすけあい』による支援

ネパール赤からは、地元の人びとが担う災害対策活動で日赤の新たな協力に強い期待が寄せられるとともに、長年の支援への感謝が示されました。これは、日赤が1983(昭和58)年以来、『海外たすけあい』キャンペーンを通じて皆さまからお寄せいただいた寄付金を財源に、20年以上にわたってネパール赤の『飲料水供給・衛生環境改善事業』を支援してきたことが、地元の人びとから評価されているからです。

また、現在も、血液事業研修生や青少年メンバーの受け入れなど、日赤とネパール赤との協力関係は継続しています。

日赤の新たな取り組み

日赤は災害多発国ネパールで、今後も地元赤十字社の実施する地震、洪水を含むさまざまな災害対策事業を支援していきます。住民の災害対応能力が高まり、より多くの人たちがいのちを自ら守ることができるように取り組んでいきます。