私たち日本人が見て見ぬふりをしていいはずがない

連盟 中東地域紛争犠牲者 支援事業(ヨルダン) 高原 美貴

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いまヨルダンにある国際赤十字で、ヨルダン赤新月社を通じたシリア難民への人道支援を行っています。担当する「地域保健・救急法」は、シリア難民や、彼らの受け入れにより影響を受ける地元の人たちが健康でいられるよう、病気の予防や早期対応のための知識の普及、支援を行う取り組みです。
 

先日ヨルダン赤新月社の保健ボランティアとともに、シリア難民を訪ねた時、激戦地となったシリアのアレッポから避難してきた一人の男性と出会いました。深く刻まれたしわが目立ち、70代にも見えましたが、聞けば私と同じ50歳。難民の過酷な体験と今も続く苦悩を垣間見た気がしました。
 

世間話のつもりで子どものことを聞くと「二人が殺され、二人が行方不明。残る一人はトルコからドイツに行こうとしている。孫たちも、ここで一緒に身を寄せている二人以外は行方不明だ」。男性には高血圧と糖尿病の持病がありますが、避難生活の中で医療費の余裕はありません。二人の孫たちが学校に行けるのかも心配の種だといいます。「紛争はすぐに終わると思っていたが、こんなことになるなんて…」と力なく語るその目は遠くを見つめていました。
 

シリア紛争が始まった2011年以降、ヨルダンには65万人以上の難民が逃げてきました。終わりの見えない紛争にすべてを奪われてしまった人たち。そうした難民の皆さんとの出会いを通じて、「たまたま平和な国の平和な時代に生まれたからといって、私たち日本人が見て見ぬふりをしていいはずがない」と日々自分に言い聞かせています。
 

「シリアは世界で一番美しいところ。早く帰りたい」。難民の皆さんからそうした言葉をよく聞きます。それが現実になる日まで、保健ボランティアたちとともに支え続けたいと思っています。

中東人道危機 救援金受付中
受付期間
平成29年3月31日(金)まで
受付口座
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