平成29年10月 連盟運営~アズ・シィ事務総長との二人三脚

 

IMG_0863.JPG (2カラム画像(枠なし):322x210px)

シィ連盟事務総長と意見交換する日赤職員

 国際赤十字・赤新月社連盟(以下、連盟)のアズ・シィ事務総長が10月2日より2日間日本を訪問しました。近衞社長は、2013年会長再選後、事務総長の選定に直接関わり、それ以来二人三脚で連盟の運営を行ってきました。シィ事務総長の訪日は、近衞社長の連盟会長としての任期満了を目前に控え、会長への感謝の気持ちを表したいと言うシィ事務総長からの提案でしたが、同時に外務省訪問、メディア取材、大学での講演を通じ、「現在世界が直面している人道問題は、その規模と深刻さにおいて第二次世界大戦をしのぐ」と訴えることを忘れませんでした。また、近衞社長が先月、コモロとレソトを訪問したことについて、「世界には、連盟が支援社間の調整をする必要がない程忘れられた災害や国が多い。このような小さな国に寄り添う姿勢を見せたことは近衞会長らしい」と近衞社長を称えました。

 ところで、連盟事務総長と会長の立場の違いは何なのでしょうか。会長は、総会にて加盟社の直接選挙で選ばれます。連盟の政策には会長の意見が反映され、決定事項は会長名で各社へ通知されます。任期は2期8年が最長です。一方事務総長は、連盟理事会が任命し、任期は4年で契約延長に制限はありません。

 近衞社長は2001年から現在まで、16年間連盟理事会の一員でした。連盟運営の要はガバナンスとマネジメントとの関係で、特に事務総長との関係が重要であると言います。加盟社から信頼されることも大事です。「もしシィ事務総長が加盟社から信頼されていなかったなら、会長としてこれほどやりにくいことはなかっただろう。」と、シィ事務総長の評価が高かったことに安堵しているようです。

シ ィ事務総長は、日本滞在中、4年前に日赤と友好協定を結んだ明治学院大学で、高校生や大学生を前に講演しました。若者から「若い時にどのような目標を立て、現在の立場につながったのか」と問われ、「現在与えられている役割をしっかりやること」、また『支援する』ということは大変恵まれた『特権』であると強調しました。それはシィ事務総長がセネガル出身で、幼いころから国際機関の援助が身近であった環境の中から得たものでした。「次の世代に未来を託すために我々の現在がある」と、若者への激励の言葉を何度も繰り返しました。

 連盟事務総長の責任範囲は多岐にわたります。理事会、総会を準備し、決定事項を実行します。加盟社の組織力強化や災害救援アピール発出、連盟2年分の予算を立案し連盟総会で承認を得るのも任務の一つです。連盟を支える事務局予算の柱は、加盟社の分担金、3千650万スイスフラン(約42億円)です。分担金の下限は千スイスフラン(約11万5千円)で、30社が該当します。一方、一番多く負担しているのはアメリカで19%、上位4社が全分担金の約40%を負担しています。より広く公平に負担するために、アメリカの負担を19%から16.5%に下げる2018年~2019年の分担金改正案が、11月の連盟総会に提出される予定です。