平成28年9月 ドイツ赤十字社のダイナミズムに触れる

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ドイツ赤十字社本社にて職員へスピーチする近衞社長

近衞社長は国際赤十字赤新月社連盟(以下、連盟)会長として9月1日から2日間ドイツを訪問しました。ドイツ赤十字社は連盟の中でも最有力社の一つ。15万人の有給職員と40万人の実働ボランティアにより医療、血液、福祉、山岳救助等実に幅広い分野で活動しています。近衞社長はドイツ赤十字社の幹部・職員を前に「これからも強いリーダーシップを赤十字の一員として発揮して欲しい」と今後の活動に期待を寄せました。

ドイツは、昨年100万人以上の移民を受け入れました。ドイツ赤十字は、現在300カ所以上の支援センターで、ボランティアがドイツ語、水泳、心のケア、行政情報など、移民がドイツ社会にスムースに溶け込めるよう様々な支援を行っています。

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ブランデンブルク水上救助隊の活動を視察する近衞社長

近衞社長が訪れたベルリン市内の支援センターはかなり恵まれた施設で、各部屋にバス・トイレが完備、託児所もあり子供のいる家族が優先的に入居できるそうです。

この移民対応はドイツ赤十字にとって戦後最大のオペレーションで大変な困難を伴うものでしたが、幹部は「我々だけでできないことは姉妹社へ応援を頼める」と赤十字の強みを実感したと話しています。

今回のドイツ訪問にあたって近衞社長は、1975年ベトナム戦争の終焉を契機に何十万人ものインドシナ難民がボートで近隣諸国に次々と漂着した際、各国赤十字社・赤新月社が難民の受け入れ・支援の先頭に立っていたこと、自らも当時の社会部で難民への対応に奔走したこと等振り返りました。当時も難民への偏見や差別がありそれに立ち向かったこと、「我々は過去の経験から学べることがある」と人々に語りかけ、多くの人の共感を得ました。

日赤では1977年にインドシナ難民の国内一時滞在所を開設。全国11カ所で難民を受け入れ、定住者9,700人へも支援を行いました。また多くの難民が漂着したマレーシアの一時滞在所へは医師、レントゲン技師、後に看護師を派遣。ここでの経験が、その後の日赤の海外派遣の足掛かりとなりました。