平成28年2月 シエラレオネ、ギニア訪問~エボラ出血熱対応の経験を生かす

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ギニアで歓迎行事に出席する近衞会長(写真左)と
トラオレ・ギニア赤十字社社長(同右)

近衞忠煇国際赤十字・赤新月社連盟会長(日本赤十字社社長)は2月4日から、国際赤十字赤・新月社連盟(以下、連盟)の歴代会長として初めて、西アフリカのシエラレオネとギニアを訪問しました。

両国では2014年、エボラ出血熱の感染が拡大。赤十字ボランティアが感染予防の啓発、患者やその家族らへのこころのケア、遺体の埋葬などの活動に当たっています。

近衞会長は赤十字ボランティアの献身的な活動が高く評価された『安全で尊厳ある埋葬』や、遺体回収後に行う家屋の消毒のデモンストレーションなどを視察しました。

シエラレオネのサンドサンド村では、エボラ出血熱の感染発生前から現地赤十字社が保健事業を行っていたため住民の衛生意識が高く、患者が発生しませんでした。「手洗いの徹底などでコレラ感染の発生も減った。感染症対策には公衆衛生の普及とそれを住民が納得して行動することが何より重要」との現地での説明に、近衞会長は「流行が拡大しているジカ熱対策にもエボラ出血熱の経験が生きるのではないか」と語りました。

続いて「日本では、とかく外国からの医療支援が話題になったが、一番効力を発揮したのは、実は『エボラ菌をまき散らしている』という誤解から命の危険にさらされながらも村々で活動したボランティアの力だったことを確信した」と感想を述べました。

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シエラレオネで赤十字の活動地を視察する近衞会長

死者1万1316人、患者2万8639人(2月21日現在WHO発表)を記録したエボラ出血熱の流行はようやく終息しましたが、エボラウィルスや感染症が根絶されたわけではありません。

ギニアは2015年12月29日に流行の終息が宣言された後、3月27日に終了予定の強化監視期間に入っており、現在も現地赤十字社の活動が続いています。

村々ではエボラ出血熱の疑いのある住民がいないかどうかボランティアによる観察が行われ、今回の流行で患者が発生しなかった地域での啓発活動も続いています。これらはまさに、コミュニティーに根ざした赤十字らしい活動です。