平成25年5月 戦闘下のシリア訪問

ボランティアを激励する近衞会長

ボランティアを激励する近衞会長

 中東を訪問中の近衞赤十字・赤新月社連盟会長は5月21日、レバノンから陸路でシリアの首都ダマスカスに入りました。シリアでは2年前から武力衝突が続き、国連の発表によると、死亡者は7万人以上、近隣諸国へ避難した難民は150万人、国内避難民は425万人にも上っています。

 近衞会長はダマスカスでシリア赤新月社を訪れ、ボランティアを激励しました。シリア赤新月社は、200人のスタッフと3,000人以上のボランティアを有しており、シリア全土をカバーできる唯一の人道支援団体として国内援助活動の中心的役割を担い、国連をはじめ他の援助団体からも厚い信頼を得ています。

 近衞会長は「人道、中立、独立といった赤十字・赤新月運動の原則の下に、大変困難な状況下で活動を続けるシリア赤新月社のボランティアは尊敬に値する」と彼らの活動をたたえました。

 アッタール・シリア赤新月社長は、シリア赤新月社の活動状況を説明し、連盟のさらなる支援と近衞会長のリーダーシップに期待を寄せました。それに対し近衞会長は、シリアへの緊急援助を、現在の3,900万スイスフラン(約41億円)を年末までに5,000万スイスフラン(約52億円)へ増額する予定であると表明しました。

 戦闘が終焉する道筋が見えない中で、シリア赤新月社の活動は困難を極めています。シリア全土で毎月40万世帯以上の人びとが救急車サービス、保健衛生、食糧・物資の配布などの支援を受けています。一方で、今月までに、すでに20人ものボランティアが支援活動中や移動中に命を落としました。安全をどのように確保するのかが彼らにとって大きな課題です。