平成22年4月 サウジアラビア訪問

 国際赤十字・赤新月社連盟(連盟)は、各国の赤十字社・赤新月社の連合体として、1919年に設立されました。 基本7原則という共通の理念を掲げて活動しているとはいえ、90年の歴史をひも解くと、冷戦時には東西の対立、また時には先進国と途上国の意見の違いなどが存在してきました。

 そのため近衞会長は、各国の赤十字に対し、「Spirit of Togetherness(連帯の精神)」のもと協力し合うことの大切さを訴えています。一つの赤十字社だけでは成しえなくても、世界中に広がる赤十字ネットワークが連携することで大きな力が発揮され、より多くの人々を救うことが可能なのです。

 平成22年4月16日、17日のサウジアラビア訪問も、連盟とサウジアラビア赤新月社の関係を深めることを目的としていました。

 サウジアラビア赤新月社は、国際的な人道支援に対して非常に積極的です。同社の社長を務めるファイサル王子との協議の中で、近衞会長は、サウジアラビアを含む湾岸諸国の赤新月社に大きな期待を寄せていること、その活動を推進するために連盟はあらゆる面で支援をすることを伝えました。サウジアラビア赤新月社とは、広報や人材育成などにおいて協力関係を結ぶことで合意しました。

アブドラ国王と会談する近衛会長

アブドラ国王と会談する近衛会長

 また、今回のリヤド滞在中、近衞会長はアブドラ国王に謁見し、同国が進めてきた異教徒間の対話などの平和推進活動について話を聞きました。

 「国王からは、連盟の役割と価値は何か、という率直な質問を投げかけられました。これは非常に真意をついた問いかけだと思います。今日、数多くの援助機関が、世界中で活動しています。そのような中、赤十字の存在意義を正確に、そして、刻一刻と変化する環境の中で常にタイムリーに示していかなければなりません。私は連盟会長として、これからも各国の政策決定者に対し、人道外交を続けていく必要性を感じています」